先代が急逝した酒蔵 妻が引き継ぎ迎えた創業180年

 江戸時代から続く酒蔵「髙垣酒造」(和歌山県有田川町)。10年前、先代の急逝という危機があったが、未経験の妻が継いで酒造りの歴史は途絶えることなく続いている。全国各地のファンや家族が小さな酒蔵を支え、今年、創業180年の節目を迎えた。

 有田川の支流に沿った道の脇、山に接するように母屋や蔵が建つ。髙垣酒造の創業は天保11(1840)年。2004年発売の「龍神丸」は、豊かな香りとしっかりとした味わいで注目を集め、人気漫画「もやしもん」で紹介されたことなどから、注文が殺到した。

 だが2010年8月、「龍神丸」を手がけた8代目社長の髙垣淳一さん(当時46)が脳出血で亡くなった。妻の任世(ひでよ)さん(55)と、小中学生だった3人の子どもたちにとって、突然の出来事だった。

 その年の6月ごろ、創業170…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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