内密出産「違法でない」と見解 法整備には慎重姿勢 参院予算委

 熊本市の慈恵病院が国内初の実施を表明した「内密出産」をめぐり、25日の参院予算委員会で質疑がかわされた。後藤茂之厚生労働相は「慈恵病院が採用している方法であれば現行制度下で対応可能。違法ではない」との認識を示した。一方、病院や熊本市が求めている法整備は「現時点で対応が可能であることを踏まえ、今すぐ法制度の検討を行うかどうかは検討がいる」と述べ、慎重な姿勢をにじませた。

 国民民主党の伊藤孝恵氏の質問に答えた。岸田文雄首相も答弁に立ち、子どもの出自を知る権利▽未成年が内密出産を希望する場合の支援のあり方などの課題を挙げ、「法整備となると課題を一つ一つ乗り越えながら、慎重に議論を深める必要がある」と述べた。

 古川禎久法相は、出生届がなくても、首長職権で赤ちゃんの戸籍がつくれると説明し、現行法で対応可能との認識を強調した。生まれた子の親が自らの意思で出生届を出さなかった場合、出産に立ち会った病院の医師が届を出さないことで過料を科されることはないとの見解も示した。

 現行法下で内密出産をする場…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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