内海桂子さんは「漫才界の頂点」 青空球児・好児さん

 現役最高齢の漫才師で、漫才協会名誉会長の内海桂子=本名・安藤良子=さんが22日死去した。97歳だった。所属するマセキ芸能社がホームページで発表した。

 〈漫才協会専務理事・青空好児さんの話〉

 若手に向ける目がいつも厳しかった。「ありゃ芸じゃないよ。ただ笑わせればいいと思っているから、汚い言葉や変な言葉を使うんだ」。べらんめえ調の下町言葉で言っていましたね。曲がったことは大嫌い。頑固一徹な人でした。

 還暦を過ぎてから結婚したと聞いています。相手は20歳以上年下で、米国で暮らしていた日本人会社員だったそうです。何百通ものラブレターが届き、その誠実な人柄に魅せられ、結婚を決めたそうです。そんな生き方にも、自由で自分らしさを貫いた桂子師匠の人生美学を感じました。

 〈漫才協会会長・青空球児さんの話〉

 舞台に出てくるだけで客席が沸いた。そんな人、いまの時代、あまりいませんよ。東京の漫才界の頂点に君臨していた人だっただけにその存在は大きかった。

 東京の芸、浅草の芸の「生き字引」のような人でもありましたね。歴史でも作法でも何でも知っているのです。100歳までは元気でいらっしゃると信じていただけにショックですね。意地っ張りなところもあるけど、律義で昔気質で何ごとにも真面目に取り組む人。歯切れがよく、畳みかけるようなしゃべりは、聞いていてほれぼれとしました。本当に残念で仕方ありません。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment