初練習の朝に…初優勝ヴィッセル、発足時のFWが知る「絶望の船出」

 サッカー・J1リーグのヴィッセル神戸が25日、本拠地ノエビアスタジアム神戸(神戸市)で名古屋グランパスを破り、発足から28年で初のリーグ優勝を決めた。

 チーム名の由来は、VICTORY(勝利)とVESSEL(船)を合わせた「勝利の船出」。

 チームは28年前の1995年に発足した。

 最初の練習日は1月17日。

 それはまさに、絶望の船出だった。

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 大阪市で建築会社を営む奥井雄二さん(55)は、チーム発足時の選手の1人。発足1年目にFWで副主将を務めた。

 91年、日本サッカーリーグに所属していた川崎製鉄サッカー部に加入。岡山県倉敷市を拠点にプレーした。

 93年にJリーグが開幕すると、神戸市民らが「神戸にもプロサッカーチームを」と市民団体を立ち上げた。約24万人の署名を集め、川崎製鉄サッカー部を神戸に誘致することが決まった。

 95年1月1日、プロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」が正式に誕生。Jリーグの下部組織・ジャパンフットボールリーグ(JFL)に参戦することになった。

 奥井さんはその一員として、1月12日、倉敷市から神戸市東灘区の寮に引っ越した。

 チーム初練習を翌日に控えた1月16日夜、選手らは食堂に集まり、「明日から頑張ろう」と結束を固めた。

 そして翌日、午前5時46分…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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