労災申請、7年連続で過去最多 7割は精神障害が原因

 過労や仕事のストレスが原因で脳・心臓の病気や精神障害になったとして、2019年度に労働災害を申請した人は前年度より299人多い2996人で、7年連続で過去最多を更新した。このうち精神障害の労災申請も、7年連続で過去最多だった。厚生労働省が26日、発表した。

 精神障害による申請は、240人多い2060人だった。年代別では40代(639人)が最多。業種別では「社会保険、社会福祉、介護事業」(256人)が最も多く、約半数が介護職という。脳・心臓の病気による申請は59人多い936人で、5年連続増。業種別では道路貨物運送業(144人)が最多だった。

 19年度に実際に労災認定されたのは、過去に申請された分も含め、脳・心臓の病気が216人。このうち過労死が86人だった。精神障害は509人で、このうち過労自殺(未遂を含む)が88人だった。

 精神障害の労災認定にあたり、これまで厚労省はパワーハラスメントは「いじめ・嫌がらせ」の一環として調べてきたが、6月から大企業にパワハラ防止が義務化されたことに伴い、独立した認定項目とした。今後、労災申請はさらに増える可能性がある。(滝沢卓)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment