南極は真冬の夏至、越冬隊伝統の祭典で連帯感強め、極夜も楽しく

 一日中太陽が昇らない「極夜」。青い空も、輝く太陽も見られない生活は1カ月半続く。なんとなく気持ちも晴れない。そんな「冬ごもり」気分を吹き飛ばそうと、「ミッドウィンターフェスティバル」が2020年6月に開かれた。

 暗くて寒い冬まっただ中、「越冬の折り返し地点」を楽しく乗り切るための伝統行事だ。南極で越冬する海外の基地も祝う。米英独仏、インド、南アフリカ……各国のグリーティングカードが次々メールで届く。千キロ以上離れていて会えないが、仮装したり、水着姿もあったり、同じ南極で越冬している仲間の楽しい写真を見ていると、こちらも笑顔になってくる。

 61次隊の祭典は21日の前夜祭に始まり、22~25日と決まった。実行委員会もつくり準備は1カ月くらい前から始まる。3チームに分けて、それぞれ1回ずつ昼食を担当、ゲームやスポーツなどを主催する。私のチームの昼食はお好み焼き、ほかは手巻きずし、流しそうめんと聞いて「お手軽なものか」と思ったら、そうめんを流す仕掛けまで作ったチームも。さすが観測隊、車両や電気、建築など「手に職」ある隊員が多く、何でも自分たちで作ってしまうのはお手の物だ。

 カーリング用に氷のストーン…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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