原発と隣り合う集落 高台移転でさらに近く

10年がたった復興への歩み。東日本大震災の被災地を写真で伝えます。

拡大する山林を切り開いて高台に造られた塚浜の移転地(中央)。後方は東北電力女川原発=2021年2月27日午後、宮城県女川町、朝日新聞社ヘリから、福留庸友撮影

 東北電力女川原発が立地する宮城県女川町。塚浜の集落は、わずかな山林を隔てて原発と隣り合い、海に面する。55世帯169人が住んでいたが、震災で津波に襲われた。

拡大する山林を切り開いて高台に造られた塚浜の移転地(中央)。後方は東北電力女川原発=2021年2月27日午後、宮城県女川町、朝日新聞社ヘリから、福留庸友撮影

 高台に移り、集落の住民は約4分の1に減った。「残ったのは漁師で後継者がいる人。いない人は買い物も病院も近い便利な町場へ引っ越した。車がないとここの暮らしはできない」と区長の木村尚さん(67)は話す。

 新たな宅地は山林を切り開いて造られたため、原発まではより近くなった。木村さんは「怖くはない。気にしてたら、ここにはいられないでしょ」。(福留庸友)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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