原発推進、反対両派が立候補 11年ぶり選挙戦 山口・上関町長選

川本裕司

 中国電力が原発建設を計画している山口県上関町の町長選(18日告示、23日投開票)に、計画に反対する「上関原発を建てさせない祝島島民の会」は9日、運営委員の木村力(つとむ)氏(75)を擁立することを決めた。推進派の西哲夫・前町議会議長(75)も立候補を表明しており、2011年以来、11年ぶりの選挙戦になる見通しとなった。

 上関原発は11年の東京電力福島第一原発の事故後、準備工事が中断された。計画推進の立場だった柏原重海・前町長はその後、「原発に頼らない町づくり」を掲げ、過去2回の町長選では、反対派はその姿勢に一定の理解を示して候補擁立を見送り、無投票が続いた。

 今回は、柏原氏が長期の病気療養のため、任期途中で9月に辞職したことに伴う選挙。9月30日に立候補を表明した西氏が、町議の前に原発推進団体の会長を務めていたことなどから、反対派は対立候補の擁立に動いた。8月に岸田文雄首相が官邸の会議で「原発回帰」の姿勢を示したことにも危機感を強めている。(川本裕司)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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