台風被災地、結膜炎に注意 眼鏡やゴーグル着用呼びかけ

 台風19号による浸水や土砂崩れの被災地では今後、大量の土ぼこりが予想されるとして、日本眼科医会は15日、結膜炎への注意を呼びかけた。汚れた手で直接目に触れず、特にコンタクトレンズをつける際には手指を十分にきれいにするよう注意を呼びかけている。

 結膜炎は、感染やアレルギーによって白目やまぶたの裏側の結膜に起きる炎症。目がゴロゴロしたり、目やにや涙が出たりする。

 結膜炎は昨年の西日本豪雨でも多く起きた。同会と岡山県眼科医会は18年7月、被害の大きかった倉敷市真備町の避難所で2日間の無料診療を実施。92人が受診し、7割近い63人に結膜炎の症状があった。土ぼこりの粒による摩擦や、土ぼこりに含まれる細菌やウイルスが原因とみられているという。

 今回の台風19号の被災地でも大量の土ぼこりが生じ、被災者や支援者に同様の被害が広がる可能性がある。黒目部分が傷ついたり、感染したりすれば、角膜潰瘍(かいよう)が起きて失明につながるおそれもあるという。

 同会は、泥のかき出し作業ではメガネやゴーグルの着用を勧めている。加藤圭一・常任理事は「手を清潔に保てない場合、メガネを使えるならコンタクトレンズの利用は控えた方がいい。目の異物感や大量の目やになどの症状が数時間続くなら、眼科医に相談してほしい」と話している。(阿部彰芳)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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