吉川友梨さんと娘を重ね捜査 命日となった日が物語る元刑事の宿命

【動画】吉川友梨さん行方不明事件から20年

 大阪府熊取町の小学4年生、吉川友梨さんが下校途中に行方不明になった事件の発生直後から捜査にかかわってきた警察官がいる。大阪府警捜査1課に所属した加津(かつ)一真(かずま)さん。引退後も事件を気にかけ、4年前、この世を去った。妻の恵子さん(69)は「一日も早く解決し、夫の無念も晴れてほしい」と願う。

 加津さんは友梨さんがいなくなった2003年5月20日の1週間後から、捜査に加わった。「加津班」班長として、「この事件は最後までうちが持つ」と捜査員に伝えたという。

 普段から、恵子さんに事件のことを話すことはなかった。だが、久しぶりに家族で食事していた時、ふとつぶやいたことがあった。「友梨ちゃんが心配や。何とかして犯人を見つけんといかん」

 当時、息子は大学生で、娘は高校生。恵子さんは、加津さんが友梨さんを自分の子どもと同じように考え、捜査にあたっていると感じた。

 就寝時、加津さんは枕元に黒革の手帳を置いていた。友梨さんの事件を捜査する時は常に持ち歩いていたものだ。ページを開くと、友梨さんの顔写真や、身につけたリュックや制服の写真がクリップで留めてあった。

 数十枚のルーズリーフには…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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