図書館で「思い出」検索 司書は気づいた「後に知りたいと思うこと」

 昔の思い出、訪ねてみたくなることはありませんか。

 大阪市立図書館のホームページに、「思い出」を検索できる少し変わったサイトがあります。その名も「思い出のこしプロジェクト」(https://www.oml.city.osaka.lg.jp/?page_id=1301)です。

検索で出てくる「プリン公園」

 子どもたちが名付けた地元の公園の愛称、今はない喫茶店や映画館の思い出、夜市や戦争の記憶など。個人が寄せた思い出が、2022年末までに265件公開され、24区ごとに「思い出」を検索できる。

 公園、戦争、川など9ジャンルでも検索でき、自分が知りたい「思い出」を見つけ出せる。

 例えば、「公園」のジャンルで検索すると、55件がヒットする。順番に読んでいくと、地元の人しか知らない公園の愛称やその変遷、そこで流行した遊びなどの記述がもりだくさん。

 《中津のプリン公園 1970年代後半~80年代前半(の思い出) 紙芝居のおじさんがいました。べったんというカード遊びをしました。大きなプリン型のすべり台がありました》

 《さらこう(鴫野公園) 2009年~2016年ごろ(の思い出) さらこうは「おさらこうえん」と言われていました》

 このプロジェクトは、2013年、住吉図書館に勤務していた司書の相宗大督(あいそうだいすけ)さん(48)=現・城東図書館長=が企画した「思い出のこし」が始まりだ。

 地元の図書館利用者から、公園の愛称や懐かしい店の話などの思い出を集め、図書館で展示、公開していた。当時はこの1館だけでの取り組みだった。

 どの図書館にも、利用者の要望に沿った資料を紹介する「レファレンスサービス」がある。相宗さんはここでたびたび、街の昔の日常や人々の暮らしが知りたい、との相談を受けた。

 大阪城道頓堀など名所の記録や成り立ちなどの行政資料は多く存在する。

 ただ、利用者が知りたがって…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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