国税ムラが招いた癒着 身内を調べたマルサ「感覚がまひするのかも」

【動画】マルサAの事件簿

国税局査察部、通称マルサ。その調査は「身内」に及ぶこともある。取り調べの腕前から「割り屋」と呼ばれたOB(55)が、知られざる内幕を語った。このOBを「A」とする。

 《情報漏洩(ろうえい)で国税調査官を逮捕 脱税関与の疑い》

 衝撃的なニュースが報じられたのは10年前。大阪国税局の現役調査官が内部情報を漏らし、企業の脱税に関与した疑いで大阪地検特捜部に逮捕された。情報を漏らした先は、国税局OBの税理士だった。

 逮捕のきっかけとなったのはマルサの調査だ。

 その前年、OB税理士が顧問先の企業に脱税指南を繰り返していた疑いがあるとして、大阪国税局査察部が強制調査に踏み切った。

 OBは国税局の手の内を知る「元身内」。その不正を裏付けるため、100人に上るマルサが動員された。

 総力を挙げた調査は当初、思うように進まなかった。帳簿の数字はきれいに整えられ、カネの流れに矛盾点を見つけることができなかった。

 突破口を開いたのはAのチームだ。

膨大な領収書 浮かんだ不審点

 調査を任された顧問先企業に…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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