地震で散り散りになった家族 車中泊終えて「インスタントハウス」へ

能登半島地震3カ月 被災地の声

住まい、なりわい、地域のつながりはどうなるのか――。能登半島地震の発生から3カ月、石川県の被災者100人に取材したところ、みなさんが将来を見通せない中で暮らしている状況が浮かびました。それでも前へ進もうとしている被災地の声を紹介します。

 白いテントのような簡易住宅の中には段ボールベッド二つと、マットレス一つ。少し肌寒いが、「暖房をつけなくても布団の中に入ってしまえば暖かい。車中泊に比べれば、不自由なく快適です」。避難生活を送る石川県輪島市の川端貴子さん(44)はそう話す。

 元日は、夫の光栄(こうえ)さん(49)と子どもたち、義父母で集まっていたところを地震に襲われた。家の床は傾き、物が散乱。隣家も自宅側に傾くなど危険な状態のため、その夜は家族で車中泊をした。

 翌2日に小学校に行ったが、体育館は被災者であふれて中に入れず、グラウンドで車中泊を続けた。その後、長男らは金沢の長女宅に逃れ、義父母は富山県に避難。さらに、中学3年の次男、遼太朗さん(15)が石川県白山市へ集団避難し、家族は散り散りになった。

 一方、貴子さんと光栄さん夫…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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