埼玉県知事選、大野氏に軍配 上田県政継承「素晴らしい未来の幕開けに」(産経新聞)

 埼玉県民は県政継承と発展を選択-。25日投開票の知事選は、野党4党が支援する元防衛政務官の大野元裕氏(55)が、スポーツライターの青島健太氏(61)=自民、公明推薦=との事実上の与野党対決を制し、初当選を決めた。大野氏は4期16年で勇退する上田清司知事の県政運営を引き継ぐ考えで、県議会を舞台とした自民党との対立は続きそうだ。投票率は32・31%(前回比5・68ポイント増)。

 激戦の与野党対決は大野氏に軍配が上がった。午後10時すぎ、「当確」の一報が大野氏の事務所に伝わると、拍手と歓声でわいた。猛暑の中、「選挙焼け」した大野氏は顔をほころばせながら、川口市の川口商工会議所の児玉洋介会頭らと握手を交わし、喜びを分かち合った。

 大野氏は初当選について「県民に懸命に政策を伝え、それが通じたのが勝因だ」と分析し、今後については「『県民のための政治』という上田知事の県政運営の柱を必ず守っていきたい。素晴らしい未来の幕開けであったといわれるように粉骨砕身で頑張っていく」と語ると、支持者は「大野コール」で喜びを爆発させた。

 「応援団長」として大野氏を精力的に支援した上田知事は25日夜、大野氏の当選を受けて「見識高く、政治・行政経験豊富で、企業経営経験もある新知事の誕生は大変喜ばしい。新知事の下、埼玉県のさらなる発展を期待する」とのコメントを発表した。

 一方、午後10時20分ごろ、青島氏の選挙事務所に「大野氏の当選確実」が伝わると、重苦しい雰囲気に包まれた。

 疲れ切った表情で登場した青島氏は、支持者を前に「すべての方々の期待に応えられなかったことをおわびする。私の力不足であり、もっと頑張らなければならなかった」と肩を落とした。敗因については「若い方や無党派層に、埼玉が好きだということについてのアピールが必要だったのかなと思う」と分析。今後は「じっくり考えたい」と言葉少なに語った。

 青島氏の擁立を主導した自民党埼玉県連の新藤義孝会長は自身の責任論について「皆さんで考えることだ」と述べるにとどめた。

【関連記事】


Source : 国内 – Yahoo!ニュース

Japonologie:
Leave a Comment