外国人雇用の前に就職氷河期・ひきこもり世代の救済が急務(ニッポン放送)

数量政策学者の高橋洋一がニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月12日放送)に出演。今後3年間で就職氷河期世代30万人の正規雇用を目指すとする、2019年の「骨太の方針」について解説した。

骨太の方針原案~就職氷河期世代30万人の正規雇用を目指す

政府は6月11日、今年(2019年)の経済財政運営の指針となる「骨太の方針」原案をまとめた。原案では30代半ば~40代半ばとされる就職氷河期世代について支援プログラムを盛り込み、今後3年間で正規雇用を30万人増やす方針などが示されている。

飯田)11日夕方、経済財政諮問会議が行われて、原案が公表されました。

高橋)飯田さんは氷河期世代の最後くらい?

飯田)そうです。定義で言うと、1993年~2004年に社会に出た世代となります。

高橋)30代半ばというと、ギリギリ入るのですね。

飯田)大卒の就職率が55%とか56%でした。

高橋)気の毒ですね、最初から就職できないなんて。

飯田)いまはほぼ100%ですからね。氷河期世代の方からのメールもたくさんいただいています。千葉県流山市の“ぷーちゃんパパ”さん、「飯田さんより数年年上なのですが、就活は苦労しましたよ。団塊の世代がリストラされず、新卒の採用を大幅に減らしたあの時代。今度は社会的に人手不足という命題に対して、非正規雇用の有り余っている就職氷河期世代をターゲットに雇用推進を進めるという政府の方針。何だか都合よく使われているようで、とても憤っています」といただきました。

外国人よりも就職氷河期世代の雇用促進が先

高橋)確かに運不運はあります。マクロ経済政策を上手くやると失業率が下がって、就職率はグンと上がることが分かっていなかった時代です。特にこのメールの方はど真ん中だったのではないでしょうか。これは遅ればせながら、いい方向だと思います。外国人を入れるのであれば、こっちの方が先だと思っていました。

飯田)内閣府の試算では、60万人以上の引きこもりの方もいらっしゃる。

高橋)氷河期世代とダブっているという話もあります。その対策にもなるでしょう。とにかく引きこもりの人を社会に出す、働き手になるのがいちばんいい。人が足りないのだったら雇いなさいという、簡単な話です。そこのミスマッチがうまく行かないから、政府が頑張っている。引き出す方を政府にやってもらって、企業の方に結び付けてもらいたいと思いますけれどね。

飯田)企業に対して就職氷河期世代を採った場合は補助金を出す、それではインセンティブにならないのではないかというご意見をツイッターでいただいています。

高橋)多分、インセンティブになるのは人手不足だと思います。背に腹は替えられない。外国人で日本語ができない人と、どちらがいいかという話です。就職氷河期世代の人で、現在アルバイトや非正規の人がいたら、積極的に正規の方に打って出れば、実はかなりいいチャンスになると思います。

飯田)今回の支援プログラムは、資格の勉強などのサポートをするという話です。一方で資格を取るだけだと、仕事を続けて行くのは難しい。それよりも仕事はコミュニケーションの部分がありますよね。


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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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