大きなリュックと自転車で 西宮の美術館長・越智裕二郎さんを悼む

 フットワーク軽く各地の展覧会を飛び回る、親しみやすい笑顔が印象的な人だった。西宮市大谷記念美術館館長の越智裕二郎さんが昨年11月19日、心筋梗塞(こうそく)のため73歳で急逝した。生前の越智さんを知る美術仲間たちに思い出を聞いた。

人が好きで、美術が好きで

 展覧会の内覧会やオープニングパーティー、ギャラリートーク。京阪神で美術関係のイベントに行くと、そこにはたいてい、越智裕二郎さんの笑顔があった。

 地元である兵庫県で、西宮市大谷記念美術館の館長を務めて8年。若手の個展にも気さくに顔を出し、作家のカタログに寄稿を頼まれれば有名、無名を問わず引き受けた。「館長クラスのベテランで、あれだけあちこち顔を出す人はなかなかいない」と現代美術家の植松奎二(けいじ)さん(75)。「人が好きで美術が好きで、いろんな出会いをぜんぶ大事にしてはった」と振り返る。

 西宮の隣町、芦屋市立美術博物館の大槻晃実(あきみ)学芸員にとって、越智さんは師匠であり宴会仲間でもあった。「展覧会の初日は絶対に来てくれて、そのあと飲み会。いつも越智さんが仕事ぶりを褒めてくれるから頑張ろうと思えた」。他館の運営にも心を配った越智さんは、よく西宮から自転車を飛ばしてきては、展覧会の新聞記事や役立ちそうな資料を渡してくれた。

 そんなフットワークの軽さと…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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