奈良女児殺害15年、父親が手記「悲しい記憶消えない」

 奈良市の小学1年生の有山楓(かえで)さん(当時7)が誘拐、殺害された事件から15年にあたり、父親の有山茂樹さんは奈良県警を通じて報道各社に手記を寄せた。全文は以下の通り。

     ◇

 楓(かえで)がいなくなって15年が経ちますが、何年経ってもあの日の悲しい記憶は消えることはありません。

 楓から学校へ行く前に「行ってきます。お仕事がんばってね」とメールが送られてきましたが、二度と送られてこなくなるとは思いもせず、家族を守ることが出来なかった悔しさしかありません。そして事件によって失われた命や生活も戻ることはありません。死刑判決を望みそれが執行されたことに後悔はありませんが、残された遺族は被害者、加害者の命の重さ、悲しみにこの先も向き合っていかなければなりません。

 子ども達(たち)が被害にあう事件は後を絶ちません。未来ある大切な命を守るために、警察や行政、保護者や地域ボランティアの方々により活動が継続されています。その取り組みを子ども達が感じとり、自分自身の命を守る行動を意識することによって安全・安心な社会が実現されると思います。これからも子ども達の笑顔が絶えない社会であることを心より願います。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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