妻刺殺容疑の准教授は「物静かで温厚」　勤務先の文教大

　さいたま市浦和区のさいたま地裁前で16日夕、さいたま少年鑑別所職員の浅野法代さん（53）が刃物で刺されて死亡した。殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたのは、別居中の夫で文教大人間科学部臨床心理学科准教授の浅野正容疑者（51）。17日に記者会見を開いた文教大幹部は「物静かで温厚な先生。大変驚いた」と衝撃を隠せなかった。県警は殺人容疑に切り替えて調べる。

　越谷市のキャンパスで会見した近藤研至学長らによると、正容疑者は大学院の修士課程を修了後、少年鑑別所や刑務所で12年勤務。その後、2007年4月から人間科学部に勤め、15年4月に准教授になった。

　専門は人格診断や犯罪被害者の心理分析で犯罪心理学のゼミを担当し、公務員を目指す学生らに人気があったという。埼玉犯罪被害者援助センターの理事も務めている。長期欠勤やトラブルなどは確認できていないという。大学が把握している最後の出勤日は今月11日。事件当日の16日に学内にいたかどうかは確認できていないとした。

　会見では、学生の支援などを行う教授らでつくる学生委員会などの活動を担当していたことに再三触れ、正容疑者を「縁の下の力持ち」と表現。ショックを受けている学生も多くいるとして、「ケアが緊急の課題」だとした。

■妻は「優秀で仕事…

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