妻殺害容疑、遠くの防犯カメラに映像 何かが落ちる様子

 東京都国立市の都営住宅の9階から妻(当時41)を投げ落として殺害したとして夫(44)が逮捕された事件で、遠方の防犯カメラに夫婦の自宅のベランダから何かが落下する様子が記録されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。ベランダには別の影のようなものも映っていたという。警視庁は、妻が落下した際の映像とみて画像を解析している。

 捜査1課によると、逮捕したのは同市青柳2丁目の会社員高張(たかはり)潤容疑者で、昨年11月29日夜、当時住んでいた住宅(12階建て)の9階の部屋で、妻の麻夏(あさか)さんをベランダから投げ落として胸部損傷で殺害した疑いがある。遺体の状況から、直前に首を圧迫するなどして気を失わせたとみられるという。高張容疑者は逮捕直後に容疑を否認、その後黙秘しているという。

 捜査関係者によると、映像は高張容疑者の自宅ベランダ方面を向いていた遠方の防犯カメラに残っていた。29日午後8時ごろのもので、近所の人が同じ時間に「ドスン」という音を聞いていた。高張容疑者はこの約10時間半後、「ベランダの下に妻が落ちている」と110番通報している。

 一方、麻夏さんはスマートフォンに複数の先々の予定を残していたこともわかった。友人との買い物のほか、長女(1)の保育園への一時預かりの申し込みもしていた。28日にはアイドルの動画配信チケットを入手していた。

 落下したとされる時刻の数時間前に、母親に「何かされるかも知れない」と夫を怖がるようなLINEメッセージを送り、約30分前には、兄に地元の催しに参加するというメッセージも送っていた。警視庁はこうした状況から、麻夏さんには自殺を迫られる背景事情はなかったとみている。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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