定例会見ない馳知事、テレビ局社長の出席を要求「密室の決着しない」

 石川県馳浩知事が、地元テレビ局の石川テレビ(フジテレビ系列)とのトラブルを理由に3月の定例会見を開かなかった問題で、馳知事は4日、「報道の自由と県職員のプライバシー権に関わる問題で、事の重大性から、密室での決着ではなく、広く県民にも事情を説明したうえで議論し、取材ルールを模索したい」と理由を述べ、「石テレ社長の出席を踏まえて開催をしたい」と同社社長の定例会見への出席を改めて求めた。

 定例会見とは別の新年度初めの会見で明らかにした。質疑では、1社とのトラブルを理由に定例会見を開かなかった理由について、各社から「別問題ではないか」「社長の出席を求め、会見を人質のようにしている」「定例会見ではなく、他の場をつくる選択肢はないのか」など馳知事の姿勢を問う質問が相次いだ。

 馳知事は「普遍的な課題だとこれまでも申し上げている」「定例記者会見を開かないと一言も言っていない」などと述べ、社長の出席を繰り返し求めた。出席するまで定例会見を開かないのかという問いには、「仮定の話にはお答えしない」と明言を避けた。

 今回の火種となった石川テレビ制作のドキュメンタリー映画「裸のムラ」で、馳知事は県職員の映像を「公務員の公務中においても肖像権の侵害が発生する場合がある」と指摘。同社の「映画は報道の一環で、公共性、公益性にかんがみて、特段の許諾は必要ない」とする主張に対し、「一石を投じたい」「倫理的に納得できない」など従来の考えを示した。

映画のどのシーンに問題? 馳知事初言及

 県が主催する定例会見は、谷…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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