尾身会長「応援は他の方法で」 五輪・パラのPV

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック期間中に行われるパブリックビューイング(PV)について、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は9日、実施を控えるべきだとの考えを示した。同日の衆院厚生労働委員会で、立憲民主党の早稲田夕季氏の質問に答えた。

 尾身氏は「パブリックビューイングがあれば、当然応援したい、声を出したい」と応援する人の思いを代弁した上で、「応援は他の方法でもできる。テレビを見たり、色んなものを使ったりして、新たな応援をみんなでやるいい機会になるのでは」と話した。

 五輪・パラのPVをめぐっては、各地で中止する動きが相次いでいる。

 埼玉県の大野元裕知事は7日、期間中に同県内のソニックシティ(さいたま市大宮区)と朝霞市立総合体育館で予定していたPVを中止すると発表。「五輪の興奮と感動を共有していただきたいと考えていたが、意義と感染症のリスクを総合的に勘案し、中止を決定した。大変残念だが、主催者としての判断だ」と述べた。

 東京都墨田区も、区内のスカイツリーで実施予定だったPVの中止を決めた。区は「感染症の収束が見通せないことから、区民の健康と安全を最優先に考慮した」としている。

 東京都代々木公園渋谷区)での開催を中止し、新型コロナウイルスのワクチンの大規模接種会場として活用する方針を明らかにしている。都によると、井の頭公園武蔵野市三鷹市)や、東日本大震災熊本地震の被災地4県などでは実施予定という。ただ、武蔵野市は都に対し、中止を求める要望書を出している。

 小池百合子都知事は9日、PVの中止を求める声が相次いでいることについての受け止めを記者団から問われ、こう答えた。

 「それぞれで考えていきます」

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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