展示室は空っぽ、企画展の目玉は何? 世田谷美術館 

 広々とした展示室は、空っぽ。展示作品はないけど開館中です――。世田谷美術館(東京都世田谷区)で、企画展「作品のない展示室」が開かれている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で臨時休館や展覧会の中止・延期を余儀なくされ、展示スケジュールに空白ができた。展示するものがないのなら、普段は見られない展示室の隅々までや、建物そのものをじっくり見てもらおうと、今回の企画展を開くことにした。

 砧(きぬた)公園内にある同館は、皇居の御所などを設計した昭和を代表する建築家の故・内井昭蔵が手がけた。内井は2002年に急逝するまで横浜市の集合住宅「桜台コートビレジ」や大分市美術館といった建物を残した。「健康な建築」を掲げ、人間と建築がなじみ合う空間を目指したという。通常は作品保護のためにふさがれている窓から日が差し、公園をジョギングする人が見える。生活空間である公園と美術館の一体化を目指した内井の思いが伝わってくる。

 橋本善八副館長は「(コロナ禍での)現状を見てもらうと同時に、ここからもう一回始めるという前向きな姿勢も示したい」と話している。27日まで。入館無料。月曜休館。(千葉恵理子)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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