帰れぬふるさと、届かぬ医療 ビキニ水爆実験で移住させられた島は今

 米国の核実験場だった太平洋・マーシャル諸島では、移住を強いられた島民らがいまだ故郷に帰れずにいる。ビキニ環礁での大規模な水爆実験から70年になるのを機に、移住先の島を日本の医師らが調査すると、必要な医療が届いていない実態が明らかになった。

 ビキニから約800キロメートル離れたエジット島。東京ドーム一つ分程度の面積に、約300人が住む。

 この島で2日、日本から訪れた医師らが健康相談を行った。ビキニ水爆実験を機に結成された団体「原水爆禁止日本協議会」(事務局・東京)の派遣団だ。持参した医療器具で、血圧や血糖値、甲状腺に異常がないか検査。必要があれば、解熱剤や胃腸薬などを渡す。

 呼びかけに応じた29~72歳の計17人が受診した。多くが親や結婚相手がビキニ環礁出身だ。

 牧師のロニー・ジョエルさん…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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