平和の願い、今年もつなぎ続ける 長崎原爆きょう75年

 長崎は9日、米国による原爆投下から75年となる。新型コロナウイルスの影響で、各地で慰霊行事が中止・縮小されるなか、長崎市の平和公園で8日夜、市内の小中学生らが手作りした4千個以上のキャンドルに火をともし、犠牲者を悼み、平和を願った。

 75年前の8月9日午前11時2分、現在の平和公園上空約500メートルで米国の原爆が爆発し、年末までに7万人以上が犠牲になったとされる。投下後に被爆地に入った人や、被爆者の救護にあたった人なども大勢が被爆した。

 9日の平和祈念式典では、この1年間に死亡が確認された3406人の名前を加えた原爆死没者名簿が奉安される。死没者名簿の総数は18万5982人となり、被爆50年の1995年から約8万人、2005年から5万人近く増える。

 長崎市の田上富久市長は式典で、核保有国の間で核軍縮に向けた約束を反故(ほご)にする動きが強まっていることを批判し、日本政府に核兵器禁止条約の批准を迫る。

 式典は新型コロナの感染拡大防止のため、会場の座席の間隔を2メートル空け、数も約500席に絞る。このため参加者の規模は例年の10分の1程度になる見通しという。(弓長理佳)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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