幻のワイン「タカヒコ」 ダシの旨みという到達点

ワイン&チーズ新時代

拡大するドメーヌタカヒコの代表、曽我貴彦さん。背後には熟成用の木樽が並ぶ=2020年12月3日、北海道余市町、榧場勇太撮影

 ほとんど店頭に並ばない「幻のワイン」がある。北海道西部積丹(しゃこたん)半島の付け根、余市町にそのワインの作り手を訪ねると、こんな言葉が飛び出した。

 「『梅カツオ』の出汁(だし)の味わいがあるでしょう?」

 高い品質と希少性から熱狂的なファンが多いワイナリー「ドメーヌタカヒコ」。その人気の秘密に迫る。

幻のワイン「ナナツモリ ピノ・ノワール 2018」5本を、朝日新聞デジタル会員の方に抽選でプレゼントします。応募リンクは記事の最後にあります。

 2020年2月、伊勢丹新宿店。本館6階で開かれた毎年恒例のワイン販売会「世界を旅するワイン展」には、全国からワイン好きが集まる。

 世界30カ国以上から集めたワインが並ぶ会場でただ一つ、タカヒコの赤ワインの「ナナツモリ ピノ・ノワール」(税込み4235円)と「ヨイチ・ノボリ アイハラパストゥグラン」(同3850円)が、事前抽選に当たった人だけに販売された。合わせて105本に対し約1400人の応募があり、倍率は13倍にのぼった。

 2年前までは店頭販売していたが、開店前からタカヒコ目当ての客で行列ができ、抽選に切り替えた。

 伊勢丹の洋酒担当のアシスタントバイヤーの半田真也さん(31)は断言する。

 「近年注目の集まる国産ワインの中で最も手に入りにくいアイテムの一つです」

 20年春には、イギリスの専門誌が選ぶ「世界のベストレストラン50」で世界一に過去4度選ばれたデンマークのレストラン「ノーマ」のワインリストに、日本のワインとして初めてその名を連ねた。

 わずか1・5万本。

拡大するドメーヌタカヒコのブドウ畑=2020年10月27日、北海道余市町

 タカヒコで1年間につくられる…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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