広島サミットに向けてNGOが首相に提言 被爆者から核廃絶で注文

 5月に広島市で開く主要7カ国首脳会議G7サミット)に向けて、日本や各国のNGOでつくるグループ「C7」が首相官邸を訪れ、核兵器廃絶や人道支援などの政策についての提言書を岸田文雄首相に手渡した。首相がサミットのテーマに「核兵器なき世界」を掲げていることについて、被爆者代表が「核兵器廃絶は難題だが、命をかけて歴史に残るサミットにしてください」と申し入れた。

 「C7」には環境や人権、平和に取り組むNGOが参加。広島被爆者団体連絡会議の田中聰司事務局長は首相に対し、「核兵器なき世界」実現への具体的な道筋を示す▽広島の原爆慰霊碑の碑文「過ちは繰返しませぬから」の意味を各国首脳に説明する▽核兵器禁止条約に盛り込まれた「世界の核被害者の援助」への賛同表明――の3点を要望したという。

 田中さんは記者会見で「日本にとって核兵器禁止条約の批准が難しくても、核被害者援助への賛同は、岸田首相がいう人道主義の立場からみてもすぐにできるはずだ」と語った。(編集委員・北野隆一

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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