廃ホテルに集う80人 「ルフィ」らの詐欺集団、被害は15億円以上

 各地で相次いだ強盗事件で、「ルフィ」を名乗って複数の事件を指示していた疑いが持たれている男らは、過去にフィリピンを拠点とした特殊詐欺グループの幹部でもあったとみられている。警視庁は男ら4人の逮捕状を取っており、4人を収容しているフィリピン側に引き渡しの要請を続けていた中で強盗事件が起きていた。

 男らが収容されているのは、マニラ郊外の広大な警察敷地の一角にある入管施設。高さ約4メートルのコンクリート製の壁に囲まれ、壁の上には有刺鉄線が張りめぐらされている。警視庁が逮捕状を取得している4人のうち、渡辺優樹容疑者(38)は現地警察の間で「ビッグボス」と呼ばれていたという。

 フィリピン司法当局や地元メディアによると、フィリピン警察当局は2021年、渡辺容疑者をオンライン詐欺や恐喝などの疑いで逮捕した。警察当局は調べを進める中で、渡辺容疑者が「日本やフィリピンを含む複数の国を対象にした最大の特殊詐欺グループ」に所属していると判断。その後に出国禁止命令が出され、同年から入管施設に収容されていた。

 日本側も、警視庁が特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑などで渡辺容疑者らの逮捕状を取っており、フィリピン側に身柄の引き渡しを求め続けていたという。

 この特殊詐欺事件は、19年までの2年間に約1700件、15億円以上の被害を及ぼしたとされている。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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