高橋俊成
旧優生保護法の下で不妊手術を強いられたことの違憲性が争われた国賠訴訟の弁論が27日、名古屋地裁であり、聴覚障害のある原告の70代夫婦が傍聴席から顔が見える形で出廷した。これまでは顔が見えないよう遮蔽(しゃへい)措置がとられていた。
閉廷後の会見で夫婦は顔出しを決意した理由について、同種訴訟で顔を出して戦う原告がいることを知り、「私たちも勇気を持って顔を出して訴えたいと思った」と話した。
これまでは顔を出すことで身元が特定されて「裁判は金目的だ」と批判されたり、自宅を割り出されたりするとの懸念があったと明かした。
この訴訟では昨年12月の第1回弁論以降、傍聴席から夫婦の顔が見えないよう法廷についたてが設置されてきた。この日はついたてはなく、弁護士と並んで原告席に座る夫婦の表情を傍聴席からみることができた。(高橋俊成)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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