心に刻む平和の大切さ 弱い立場の人々にも心寄せ 天皇陛下63歳に

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多田晃子 小松隆次郎

【動画】63歳の誕生日を前に記者会見に臨む天皇陛下=宮内庁提供

 天皇陛下は23日、63歳の誕生日を迎え、これに先立ち皇居・宮殿で記者会見に臨んだ。昨年10月、本土復帰50年の年に沖縄県を訪問して平和の大切さを心に刻んだといい、世界各地で起きている戦争や紛争などに思いを向け、「いずれの国も自国のことのみを考えるのではなく、ほかの国々とも互いの違いを乗り越えるべく対話を重ね、協力しながら問題を解決していくことの大切さを強く感じます」と語った。

 陛下は、国連難民高等弁務官などを務めた故・緒方貞子氏が、日本社会が前進するためには「世界の多様な文化や価値観などから学びとること、多様性を涵養(かんよう)していくことが不可欠」などと説いていたことを紹介。陛下は「今後の平和な世界を築いていく上でも大切な示唆」と述べた。

 沖縄訪問では、沖縄戦の遺族から話を聞き、戦いの悲惨さや人々の苦難の歴史に思いを巡らせたという。今後も沖縄がたどってきた道のりを見つめ直し、「沖縄の地と沖縄の皆さんに心を寄せていきたい」とし、「日本、そして世界の平和を祈る気持ちを大切にしていきたい」と述べた。

 皇室の情報発信についても言…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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