息子の「好き」、親の熱量が上回った時に変化が… 好奇心と余白時間

 都内で3人の子どもを育てているチャコさん。

 小学2年生になった長男は陽気で、人を楽しませることが大好きだ。

 そんな彼が3歳ごろからハマっていたのが「恐竜」だ。

 きっかけは、よく見ていた子ども向け動画に登場していたティラノサウルス。

 何度も再生するので、「興味を持ったらいいな」と恐竜図鑑を買った。

 すると、付属していたDVDを繰り返し視聴し、セリフを丸暗記するまでになった。

 その記憶力や観察力にびっくりした出来事がある。

 恐竜の森をモチーフにしたエリアがある「子供の森公園」(品川区)へ行った時のこと。

 チャコさんが恐竜の像を指さして「ほらティラノサウルスだよ」と言うと、こんな解説が返ってきた。

 「いや、あれはティラノじゃなくて、たぶんアロサウルス。ティラノは指が2本だから」

 スマホですぐに検索すると、ティラノサウルスは2本、アロサウルスは3本と出てきた。

 おむつが外れたばかりの幼稚園年少の子が、そんなことまで知っているとは。

 我が子ながら、驚きを超えて感動さえ覚えた。

年長になった長男は

 「この子の『好き』を広げて、伸ばしてあげなくては」

 そんな使命感に駆られ、図鑑やフィギュアなどを大量に買った。

 図鑑を6冊、DVDは十数枚、フィギュアは計40体ほどに。

 ただ与えるだけでなく、暇さえあれば一緒に図鑑を眺め、フィギュアで遊んだ。

 チャコさん自身も恐竜に興味が湧き、どんどん知識が増えていった。

 ティラノサウルスには羽毛があり、生きた恐竜を襲って食べるのではなく死体の肉をあさっていたという説を読んで、驚いた。

 スピノサウルスの復元図には変遷があると知り、化石から大昔の生き物の姿や生活を想像することの難しさや楽しさを感じた。

 こうした知識を息子に伝えることで、恐竜を起点に様々な現象に興味を持ってほしいと思っていた。

 しかし、そんな恐竜好きの時期は、まもなく終わりを迎える。

 年長になった長男が「ねぇ…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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