戦場で描いたビルマの日常と動物たち 妻に宛てた「異色」の軍事郵便

 第2次大戦中、戦地に送り出された人と、日本の家族らとの唯一の連絡手段は軍事郵便だった。旧春日村(現揖斐川町)出身の芸術家藤原市三郎さん(1911~75)も、従軍先のビルマ(現ミャンマー)から多くの絵はがきを妻に送った。そこに描いたものは、戦争とは直接関係のない素朴な自然や現地の人たちの暮らしぶりだった。

 ドリアンの木に登って自分の頭より大きな実を取る少年、民族衣装を身にまとった少女、長い鼻を器用に使って丸太を運ぶゾウ、梢(こずえ)に巣を営んで飛び回る鳥たち……。自らスケッチした絵だけでなく、チョウの羽根の模様をはがきに写し取ったものもある。

 藤原さんが、岐阜市で帰郷を待つ妻裕子さんにあてた絵はがきの数々だ。表面には「軍事郵便」の印が押され、軍の検閲が済んだことがわかる。

 裏面には「元気で働いている…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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