手話通訳、一気に周知されたけど…まだ感じる冷たい視線

ろう者向け塾の塾長・早瀬憲太郎さん(47)

 コロナ禍のこの4カ月である変化がありました。全国の知事の会見に手話通訳がついたことです。

 東日本大震災の時も西日本豪雨の時も、「災害情報には手話通訳が必要だ」と当事者が声を上げ続けたのに実現しなかった。それが今回、知事会見の報道で「知事はマスクをしているのに、隣の人はマスクをしていない」と、手話通訳者に注目が集まり、一気に必要性が周知されました。以前から手話通訳がついていた官房長官の会見でも、通訳もテレビ放送に映り込むようになりました。

 口元が見える「透明マスク」も話題になりました。今回は運が良かったともいえるのかもしれません。

 ただ、プラスばかりではない。僕たちは外出する時はマスクをしていますが、この取材のように手話で話す時はマスクを外します。目や口の動き、表情など全てあわせて手話という一つの言語になっているからです。でもマスクを外していると冷たい目で見られてしまう。理解はまだ広がっていないのかもしれません。

 ろうの子どもたちが通う塾を経…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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