指導と立ち入り計68回も改善せず 甲斐犬虐待容疑の元ブリーダー

 甲斐犬とシバイヌ計10匹を劣悪な環境で飼育して虐待したとして、警視庁は、元ブリーダーの尾川隆容疑者(46)=東京都八王子市片倉町=を動物愛護法違反(虐待など)容疑で逮捕し29日発表した。飼育されていた104匹のうち10匹が、著しく衰弱するなど虐待の一種である「ネグレクト」に当たると判断したという。

 保安課によると、尾川容疑者は昨年12月~今年1月、東京都八王子市の飼育場で、飼育スペースを十分に確保していないなどとして都から改善命令を受けたのに必要な措置を講じず、そのままの状態で虐待した疑いがある。

 尾川容疑者は調べに、2010~22年に犬1匹を1万~30万円で約300匹売り、計約3200万円を得たと説明。販売実績が大幅に下がったことで「飼養頭数が膨らんだ」と話したという。昨年10月にブリーダーを自主廃業していた。

 都は20年4月以降、近隣住民からの通報を受け口頭による指導を48回、立ち入りを13回、書面での注意指導を7回繰り返していた。昨年12月には改善命令を出したが適切な措置が取られなかったとして、今年1月に警視庁へ刑事告発した。御船紗子、大山稜)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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