接種者を優遇するのは差別?「不利益」解消へ、問われる政府の本気度

 政府は新型コロナウイルス対策で中長期的な展望を示すため、ワクチン接種が希望者に行き渡る11月ごろを念頭に、「ワクチン・検査パッケージ」などの行動制限の緩和をめざすことを決めた。この行動制限緩和策はワクチン接種ができない人らへの差別ではないか、との懸念が出ている。京都大大学院の児玉聡准教授(47)=倫理学=に聞いた。

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 政府が9日に決めた「ワクチン・検査パッケージ」などの行動制限の緩和には、メリットと、デメリットがある。最大のメリットは、ワクチンを接種した人について、自粛という形で制限が続いてきた、個人の移動の自由がある程度戻ることだ。経済活動も活性化し、ワクチン接種率を上げることにもつながるだろう。

 デメリットは、健康上の理由などで接種を受けられない人らに不利益が生じることだ。「未接種者への差別だ」という指摘も出るだろう。

「ここまでならしゃーない」落としどころ見つけよ

 ただ、本当に差別に当たるか…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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