新型肺炎、SARSとウイルス類似 感染源はコウモリか

 世界中に感染が広がりつつある新型コロナウイルスについて、中国などの研究者らが3日、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルスとゲノムの配列が類似していると英科学誌ネイチャーに発表した。感染源は、コウモリである可能性が強まったという。

 論文の一つは、武漢ウイルス学研究所などのチーム。武漢市の海鮮市場で働いていた人を含む重い肺炎の患者7人のうち、5人から検出されたウイルスを解析した。その結果、ウイルスのゲノム配列はほぼ同じで、SARSコロナウイルスとも8割近くの配列が共通していた。さらに、コウモリがもつコロナウイルスの配列と96%が同じだった。チームは、今回のコロナウイルスを「2019-nCoV」と名付けた。

 もう一つの論文は、上海の復旦大学などのチームによる。昨年12月に武漢の病院に入院した、海鮮市場で働いていた男性(41)から採取したウイルスを解析した。その結果、コウモリ由来のSARSコロナウイルスと89・1%配列が一致していたという。

 論文は(https://nature.com/articles/s41586-020-2012-7)と(https://nature.com/articles/s41586-020-2008-3)で読める。(水戸部六美)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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