新型肺炎感染拡散を懸念、3日春節明けの大移動へ(日刊スポーツ)

新型コロナウイルスによる新型肺炎の拡大に歯止めがかからない。延長された中国の春節(旧正月)の大型連休は、今日2日までとなり、3日に明ける。中国から渡航した人たちの帰国や、逆に中国に帰郷した人たちが世界各国に戻るUターンラッシュでさらなる感染拡大の恐れが出てきた。中国国家衛生健康委員会は1日、新型コロナウイルスの感染者は中国本土で1万1791人、死者259人と発表した。

春節の大型連休では例年延べ30億人が、帰省や旅行などで大移動するといわれている。今年は新型肺炎の影響を受け、中国政府は1月24日から30日までの連休を2月2日まで延長した。

3日の連休明けには日本国内でも、帰郷していた中国人留学生や、就労している中国人が戻ると思われ、新型コロナウイルスが持ち込まれる可能性が懸念される。中国政府は現在、海外への団体旅行を禁止しているが、新型肺炎に感染している可能性のある人たちの往来が一気に増大することで感染が拡散するリスクが全世界で高まることになる。

新型肺炎の発生源とされる中国湖北省武漢市が1月23日に封鎖されてから10日目となる1日、中国国家衛生健康委員会は中国本土で新型コロナウイルスの感染者は2102人、死者は46人増えて、感染者1万1791人、死者259人になったと発表した。封鎖から3日後の1月26日、500万人以上が封鎖直前に武漢市から脱出していたことを武漢市長が明らかにした。春節帰省や感染を避けたものとみられているが、脱出した人の中に感染者が含まれていた可能性もあり、春節の大移動は感染拡大に拍車をかける危険性がある。

世界保健機関(WHO)は1月22、23日の緊急委員会で「緊急事態宣言」を見送ったが、その後の1週間で患者数は10倍以上となった。日本でも同16日に初の感染者を皮切りに2週間で20人を上回った。政府チャーター機第1便で1月29日に帰国し、都内の病院に入院している人が、帰国直後の検査では陰性とされたが、1日に陽性となったことが明らかになった。

WHOは同31日に「緊急事態宣言」を出したことを受け、政府は1日、新型肺炎を感染症法の「指定感染症」などとするための政令を前倒しして施行した。これによって患者を強制入院させたり、就業制限が可能になった。入国申請時から14日以内に中国湖北省に滞在歴がある外国人の入国を拒否する措置も実施される。中国外務省によると、中国人に対する入国制限措置は先月までに62カ国が導入している。

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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