新潟県発注の水田整備事業で入札情報を漏らした疑い 県の部長を逮捕

鈴木剛志 初見翔

 新潟県発注の水田整備事業で入札に関する情報を業者に漏らしたとして、県警は20日、県新発田地域振興局農村整備部長の鶴巻博文容疑者(58)=新発田市豊町1丁目=を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕し、発表した。業者の男2人も公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。認否はいずれも明らかにしていない。

 逮捕された業者は、建設会社「岩村組」(同市)の顧問本田任(つとむ、72)=阿賀野市保田=、常務本間正明(65)=新発田市大栄町5丁目=両容疑者。県警は漏洩(ろうえい)をめぐる経緯を詳しく調べている。

上限近い1億200万円で落札

 捜査2課などによると、鶴巻部長は6月上旬ごろ、同局が発注した新発田市内の水田整備事業の指名競争入札にあたり、予定価格が1億873万円であるなどの情報を本田容疑者に漏らした疑いがある。

 本田、本間両容疑者は同月22日に行われた入札で、情報をもとに1億200万円で岩村組に入札させ、落札させた疑いがある。

 入札には計15社が参加し、岩村組以外の入札額は1億300万~1億650万円だった。最低制限価格は1億4万円だった。

 鶴巻部長は同部参事などを経て、昨年4月に本庁農地部農村環境課長から現職。逮捕を受け、花角英世知事は「公共工事に対する信頼を揺るがすものであり、事実とすれば誠に遺憾」とするコメントを発表した。(鈴木剛志、初見翔)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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