旅立つ子や海底で眠る母 屋久島のウミガメ10年の記録

【動画】屋久島のアカウミガメの様子=水中写真家・高久至さん撮影

 絶滅危惧種のアカウミガメなどを撮り続ける鹿児島県屋久島の水中写真家・高久至(たかくいたる)さん(38)が今月、写真絵本「おかえり、ウミガメ」(アリス館)を出版した。産卵から孵化(ふか)、そして旅立ち――。世界有数の産卵地として知られる同島の永田浜で、約10年にわたって撮影した貴重な写真が収められている。

 羽ばたくように泳ぐ子ガメが表紙を飾った本のページをめくると、月に照らされた砂浜には足跡が広がり、母ガメが横たわる。そっと近づくと、甲羅の下にはピンポン球大の卵がたくさん。やがて孵化した子ガメたちはカラスなどの天敵から逃れ、よちよち歩きで大海原へ旅立っていく。

 さらに、波に漂いながら交尾をする「夫婦」や、産卵を終えて海底で眠り込む母ガメの姿も。毎年春から夏にかけて撮りためた写真から、約40枚を厳選して掲載している。

 高久さんは、黒潮によって温…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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