日本美術院、理事を謹慎処分に 出品作が他の作品に酷似

 日本画の公益財団法人「日本美術院」が、同院理事の日本画家、宮廻(みやさこ)正明・東京芸術大名誉教授を謹慎処分にしたことが、19日分かった。宮廻さんが、「第75回春の院展」に出品した作品が、別の写真作品に酷似していたためだ。

 17日にそごう美術館(横浜市西区)で始まった「春の院展」に宮廻さんが出品した「銀河鉄道」は、列車から身を乗り出す少女を描いていた。この絵が、ロックバンド、ソウル・フラワー・ユニオンのCDジャケットに使われた写真に似ているとの指摘があった。

 美術院では倫理委員会を設置し、「道義上の責任として看過できない」として役員辞任の勧告と、1年以上の謹慎処分とした。作品は展覧会から撤去された。

 宮廻さんは取材に対し「2006年に、タイで見せられた写真を、関係者の許可を得て、スケッチしたものを絵にした。これを発表したのは大きな間違いでした。写真家の方を探しておわびしたい。謹慎期間中はすべての作家活動を自粛します」と話している。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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