明らかになった観光船の内部に「これが全てですか」 扉には救命胴衣

平岡春人、磯部征紀、小川崇

 水深約120メートルに沈む観光船「KAZUⅠ(カズワン)」の内部が4日、初めて明らかになった。同日夕に行方不明者の家族らにも示された。「まだ可能性はあるのでしょうか」「これが全てですか」。そんな声が上がったという。

 公開された写真は10枚。第1管区海上保安本部によると、洋上から投入した北海道警の水中カメラが3日午後5時17分に船内に入った。船体は右に約30度傾いており、カメラは開いていた船体左側のスライド扉から入った。客室や操舵(そうだ)室の一部を動画撮影し、切り出したという。

 扉付近にオレンジ色の救命胴衣があった。救命胴衣は少なくとも二つ見られたという。クッションが外れて背もたれだけになった3人がけ座席や、天井の内張りがはがれて電線が垂れ下がった様子も分かった。ただ、行方不明者の姿は見られなかった。

 捜索には今後、洋上から遠隔操縦できる無人潜水機を投入する予定。搭載した民間船が現地に向かっており、関係者によると、7日ごろに網走港(北海道)に入る見通し。(平岡春人、磯部征紀、小川崇)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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