札幌のホテル、2602泊分架空宿泊で旅行支援1100万超不正受給

古畑航希 松尾一郎

 北海道と札幌市は19日、札幌市中央区のホテル「レンブラントスタイル札幌」に対し、コロナ禍で道や市が実施した旅行補助制度から総額1100万円が不正に支払われていた、と発表した。架空の宿泊を繰り返す手口が用いられた。ホテル側の自己申告で判明し、道は返金請求をし、市は入金の確認中だという。

 道や市によると、新型コロナ対策の国からの交付金を活用し、「どうみん割」、「全国旅行支援」(道)と「サッポロ割」(市)の制度が設けられた。これらは併用可能だったため、宿泊者は、料金の安いホテルなどを利用した場合、自己負担額よりも大きな額面のクーポン券(商店などで利用可能)を受け取れる状態だった。ホテルの元従業員(懲戒解雇)は、2021~22年度に、架空の宿泊予約を入れ、自分のクレジットカードで決済して実際に宿泊があったかのように装い、負担した金額以上の額面のクーポン券を不正に入手していたという。2602泊分にあたる538万6千円分のクーポンを不正入手したとみられる。そのほか、ホテルにも支援金が支払われた。

 道は、クーポンの使用や換金の実態、元従業員の役職などの詳細を公表せず、刑事訴追などの対応をついても未定としている。

 道によると、他にも疑わしい例があり、調査を進めているという。(古畑航希、松尾一郎)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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