東京で“過去最多”224人感染 専門家に聞く(テレビ朝日系(ANN))

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東京都で9日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多の224人となりました。この数字をどう見ればいいのか、感染制御が専門の順天堂大学・堀賢教授に話を伺いました。 ◇“過去最多”東京で224人が感染
先週から市中感染の兆候が出始めていたので、(私が先週)予想した通り200人前後に増えてしまった。すでに第2波が始まっている可能性が非常に高くなったと懸念しています。 ◇経路不明者100人超
あまり増えてしまうと、クラスター追跡が困難な状況に陥ってる可能性も考えられます。ただ、現在の経路不明者は、本当に経路不明なのかわからなくなってきています。例えば聞き取り調査に対して、言えないからわからないふりをすることも少なくないと聞いています。そのため、経路不明者数は、すでに指標として適切ではなくなってきているのではないかという懸念があります。 ◇40~50代の感染者増加
先週までは20~30代が中心で、40~50代はほとんどいませんでした。この世代が増えたのは、市中での社会生活を通じて、感染が徐々に広がっていることが予想されます。もし第2波が始まっているとすれば、7月中旬~8月上旬にかけて、4月の頃と同じか、それ以上のレベルで感染が増えることもあり得ます。前回もそうでしたが、若者から端を発し、順次、高齢者に蔓延していくだろうと思います。今は重症患者の病床はひっ迫していませんが、次第に年齢層が高くなればなるほど、入院の可能性も高くなりますので、急速に増える可能性が懸念されます。 ◇医療体制の現状
今のところは、重症患者数は東京都全体で6人しかいません。100床に対して6人なので余裕があります。ただ、第1波の時を振り返ってみると、市中での感染拡大から2週間程度で重症患者が増え始めました。今は医療レベル1で1000床確保していますが、すでに医療機関ではレベル2の3000床まで確保できるように準備を進め始めています。 ◇相談件数の増加
この3週間は相談件数が850件まで減っていたのが、9日は1500件以上に増えてきています。さらに、PCR検査の陽性率も、その頃は2%だったのが、5.8%と3倍近くに増えています。これが市中感染の拡大が着々と進行しているサインと考えられるため、心配な状況です。 ◇他の地域への広がり
他県、特に東京に隣接している所には、東京から染み出すように拡散を続けてきています。これから皆さんが感染の拡大を気を付けたとしても、その結果が出るまでは約2週間かかります。2週間後にそれでもまだ拡大が続くような場合には、7月23日から4連休を控えていますが、何らかの行動自粛が強く出てくる可能性が高いと思っています。 ◇感染拡大を防ぐためにすべきこと
皆さん、もう一度思い起こして頂きたいのですが、手を消毒する、ソーシャルディスタンスを保つ、3密を回避する、新しい生活様式の徹底、マスクを常に着用してくださいということです。こういった対策は、地道にやるしかなく、100年前から根本的な対策は変わっていません。逆を言えば、すごく実績があるものなので、これをしっかり守って頂ければ、確実に数は減らせます。これらの行動をしないと、今以上にどんどん深刻になります。まさに踏ん張りどころですので、頑張って頂きたい。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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