東京五輪を「2022年」に延期~森永卓郎が“経済復興対策”を提案(ニッポン放送)

「垣花正 あなたとハッピー!」(6月24日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。新型コロナウイルスの影響に加え、東京オリンピック・パラリンピックの延期による経済的打撃から復興するにはどうするべきなのか――、その対策を森永卓郎が提案する。

2020年の経済成長率マイナス6.1%は戦後最大

世界銀行という国際機関が世界経済見通しを発表しました。日本とアメリカがたまたま一緒でしたが、2020年の経済成長率はマイナス6.1%です。2009年のリーマンショック後に記録したマイナス5.4%が当時の戦後最大でしたので、いままで経験したことのない大きなマイナス成長となります。

再開しても経済活動が上がらない各施設

感染症の専門家の多くは、数年間はコロナが完全収束することはないと言っています。日本は感染が落ち着いて来ていますが、WHOは感染拡大はいまも進んでいると警告を出していて、世界で見ると感染被害は止まっていません。しかも第2波が襲って来る可能性があるので、ソーシャルディスタンスを取るということになります。上野動物園も入場者数を制限していますし、7月から再開する東京ディズニーランドとシーも、当面は半分くらいしか入場者を入れません。再開しても経済活動は上がらないのです。

Go Toキャンペーン~始まっても2割を占める外国人客は戻らない

全国への移動が解禁されたことによって、7月下旬から政府のGo Toキャンペーンが始まる予定でした。観光、イベント、商店街に行きましょうというキャンペーンですが、委託先に不透明な下請けがあって批判され、予定通り7月下旬からスタートできるのかわかりません。最大半額となる割引やポイントが付くなどというものですが、旅行会社のネットを見ても、まだやっていません。始まれば、そこそこの効果はあると思いますが、いままでの日本の観光需要は日本人が8割、外国人が2割という構造で、この2割は当分戻ることはありません。

すでに3兆円以上使っている東京オリンピック

東京オリンピック・パラリンピックの予算ですが、表向きの話では、組織委員会が6000億、東京都が6000億、国が1500億円の合計1兆3500億円ということになっています。しかしこれは表向きの数字で、会計検査院という、国のお金が正しく有効に使われているかチェックする機関がありますが、そこが調べたところ、東京オリンピック・パラリンピック関係で使ったお金は、2018年度までに1兆円以上になっているということです。それは表向き予算の1兆3500億円とは別です。これだけで2兆3500億円になります。さらに東京都が6000億円とは別予算で、五輪関係予算で8000億円使っています。合計すると3兆円を超えます。さらにコロナ対策で、新たに3000数百億円かかると言っていますから、とてつもないお金がかかっています。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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