東北からやってきた昭和生まれの救世主? 兵庫・北条鉄道

【前面展望動画 運転士の解説付き】北条鉄道 キハ40形 運転台アングルも=白井伸洋撮影

 「自分がスターになったようで、思わずにやけましたよ。うちの会社でこんなことが起こるなんて」

 北条鉄道(兵庫県加西市)で旧国鉄時代の気動車「キハ40形」の運行が始まったのは今年の3月13日。デビューの日の運転を任された運転士・天野純志さん(42)は、その時のことを思い出すと今も興奮がよみがえる。

 駅のホームや沿線は鉄道ファンや沿線住民らであふれた。もちろん列車は満員。乗れない人も多くいたという。

 「キハが来ただけで、こんなお祭り騒ぎになるんですね」

今回、特別な許可なしには立ち入れない同社の「キハ40形」の運転席にカメラを設置。国鉄型車両から見える沿線風景やアナログな運転台を操作する運転士の訓練された技術を撮影。実際に乗っているような臨場感のある映像を届けます。

 北条鉄道は元国鉄北条線を引き継いだ第三セクター鉄道。沿線は田園風景が続き目立った観光地もないため経営は赤字続き。2020年度の決算は2300万円の赤字だった。

救世主は300万円で購入した中古車両

 しかし21年12月、昭和生まれの救世主が東北地方からやって来た。

 クリーム色がかった白色に青…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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