東大前刺傷、少年を逆送 家裁「猛勉強したが成績低迷し現実逃避」

 東京大(東京都文京区)前で1月、大学入学共通テストの受験生ら3人が刺された事件で、名古屋家裁は22日、殺人未遂などの非行内容で送致されていた少年(18)について、「通り魔的に3人もの生命を脅かす重大な事案で犯情は相当に重い」として検察官送致(逆送)と決定した。名古屋地検が今後、起訴するかどうかを判断する。

 決定などによると、少年は大学入学共通テスト初日の1月15日、地下鉄の車内や駅構内で着火剤に火をつけて投げたほか、東大前で通行人3人を殺傷しようとして背中をナイフで刺したなどとされる。

 決定は「少年が高校入学後、最も偏差値の高い東大理科三類を志望していたが、成績の低迷により教諭や父から進路変更を勧められ、自身の存在意義がなくなったと考え、現実逃避のために自殺を試みたが実行できなかった」と指摘。その上で「安田講堂前で切腹自殺をし、通行人を殺傷するなどすれば、他者と差をつけられると共に罪悪感を抱いて自殺できる」と考えて犯行に及んだとした。

 事件の要因となった少年の特…

この記事は有料会員記事です。残り1869文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment