東日本大震災から13年、かつて街だった丘を照らす「希望の灯火」

根津弥

 東日本大震災の発生から13年を前にした10日、宮城県岩沼市の「千年希望の丘」で、追悼行事「希望の灯火(あかり)」があった。かつて地域に住んでいた住民らによって灯籠(とうろう)に火がともされ、公園を照らした。

 市は面積の48%が津波で浸水し、沿岸6地区が大きな被害を受けた。市は「千年先まで子どもたちが笑顔で幸せに暮らせるように」との願いを込め、跡地に緑豊かな公園を造った。震災で生じたがれきを基礎に活用し、津波避難にも使える丘を14カ所整備した。

 この日は丘の上の慰霊碑の周りに約530個の灯籠が並べられた。灯籠には「忘れない」「未来へ」などの文字が書かれていた。

 行事の冒頭、参加者は能登半島地震の犠牲者に黙禱(もくとう)した。住民が移転した玉浦西地区の「まちづくり住民協議会」の森博会長(74)は「私たちの復興の取り組みが、能登の皆さんにいくばくかの光明のあかりになれば幸いです」と述べた。(根津弥)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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