柿沢議員を任意聴取 買収容疑を否認か 江東区長選めぐり東京地検

 4月の東京都江東区長選をめぐる事件で、東京地検特捜部は16日、衆院議員の柿沢未途(みと)・前法務副大臣(52)=自民党を離党=から任意で事情聴取した。柿沢氏は区議らに対する公職選挙法違反(買収)容疑を否認したとみられる。関係者への取材でわかった。

 特捜部は14日には柿沢氏の国会議員会館の事務所や自宅を捜索しており、聴取結果も踏まえて実態解明を進める。

 保守分裂の構図となった4月の江東区長選では、柿沢氏が支援した木村弥生・前区長(58)=辞職=が初当選した。関係者によると、柿沢氏は2月ごろから、10人強の自民系区議らに現金20万円の提供を打診。5人が受領し、うち2人は後で返したとされる。

 特捜部は、木村氏への支援を求める買収の趣旨があったとみて捜査。一方、柿沢氏はこの日の聴取で、区長選と同時に実施された区議選の「陣中見舞い」で、区長選をめぐる買収資金ではないと主張したとみられる。

 柿沢氏側は木村陣営のスタッフ13人に計91万500円の報酬も支払っていた。特捜部は運動員買収にあたる違法報酬の疑いがあるとみているが、柿沢氏はこちらの違法性も否定するとみられる。

 木村陣営は、選挙中に違法な有料ネット広告を掲載したことも判明している。柿沢氏から木村氏への提案を契機に実行されており、特捜部は柿沢氏が区長選全体にどう関与したか、幅広く説明を求めるとみられる。

 柿沢氏は東京15区(江東区)選出で当選5回。10月末にネット広告の問題で法務副大臣を引責辞任した。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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