桑田佳祐さん楽曲、五輪に翻弄 異例の1年半後リリース

桑田佳祐さん=ビクターエンタテインメント提供

「桑田さんしかいない」 民放5局が同じ映像

 桑田佳祐さんの新曲「SMILE~晴れ渡る空のように~」(以下「SMILE」)が12日に配信リリースされた。9月15日にはこの曲を含む6曲入りの新作が発売される。東京五輪に向けた在京民放キー局5社の共同企画として昨年1月にテレビの生放送で大々的に発表されたこの曲は、五輪延期などの影響で未発売のまま宙に浮く形となり、テレビでの発表から約1年半を経て、ようやく作品として世に出ることになった。

 2020年1月24日夜、民放キー局のチャンネルはすべて、「SMILE」を初披露する桑田さんの同じ映像を映し出していた。

 ライバルである民放同士が手を組み、全局で同じ特別番組を放送するというこの異例の試みは、東京五輪に向けた機運を高めるための民放キー局5社共同企画「一緒にやろう」の幕開けとしておこなわれた。

昨年1月、民放5系列が特別番組を全国で同時生放送した。左上はNHK総合

 共同企画のテーマソングを誰にするか。会議では「この史上初のビッグプロジェクトには桑田さんしかいない」と満場一致で依頼することが決まったという。これを快諾した桑田さんが作詞・作曲を手がけ、五輪開幕まで半年に迫ったタイミングでのお披露目となった。

一隅照らす詞「この瞬間も 悲しみの声がする」

 楽曲は、打ち込み中心でシンセサイザーが効果的にちりばめられ、桑田さんが弾くギターとともに、1980年代のエレクトロ・ポップ的な懐かしさと現代的な響きの両方を併せ持つ。

 イントロの浮遊感のあるサウ…

この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り:1489文字/全文:2110文字

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment