欠員増加に募る危機感…「出る杭を伸ばす」愛知で始まる公立中高一貫

 愛知県で初めての併設型公立中高一貫校が2025年度から始まろうとしている。導入の背景や狙い、課題を探った。

 10月29日。県立明和高校(名古屋市東区)に新設される付属中学の説明会が、ポートメッセなごや(同市港区)で開かれた。午前9時の開場直後から保護者や児童が続々と集まった。

 県教育委員会によると、想定を超える申し込みがあり、当初2回の予定を3回に増やしたという。

 県内初の併設型の公立中高一貫校とあって、保護者や児童の関心は高い。導入の背景に何があったのか。

 時は2021年。県立高校長や公立中学校長らが集まり「県立高校再編将来構想」が話し合われた。

 当時、県教委の教育長として議論の中心にいた長谷川洋さん(県労働協会理事長)は、背景に危機感があったことを明かす。

 「県立高校が選んでもらえないという深刻な状況のなか、県立高校の在り方を根本的に見直す必要があった」

 県立高校の欠員は16年度から徐々に増え、21年度には2600人を超えた。

「生徒に合わせて、学校も変わる必要がある」

 どうしたら県立高校の魅力を高めることができるのか。

 議論で浮かび上がったのは…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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