殺害された住職、霊園の事業も 容疑の男女は社長と参謀 納骨堂事件

 東京都足立区の「源証(げんしょう)寺」の地下納骨堂で7月、住職の大谷忍昌さん(当時70)を練炭による一酸化炭素中毒で殺害したとして、警視庁は10月7日、墓石販売会社「鵠祥堂(こくしょうどう)」社長の斎藤竜太(50)と役員の青木淳子(63)の両容疑者を殺人などの疑いで逮捕した。捜査関係者によると、2人とも容疑を否認しているという。

 鵠祥堂は、源証寺の霊園に関する販売契約を2020年3月に結んでいた。斎藤容疑者は事件前、墓石販売などをめぐり住職とトラブルがあったという趣旨の話を周囲にしていたという。古刹(こさつ)の住職と出入り業者に何があったのか。

 源証寺の近くの住民らによると、大谷さんは2007年ごろに父から寺を継ぎ、41代目の住職となった。寺には住民らの墓もあり、葬儀や法要で親しまれていたという。

 近くの70代男性は、大谷さんが麦わら帽子に半袖半ズボン姿で植木に水をあげたり、重機で土を移動させたりする様子をよく見かけていた。男性が声をかけると、「俺はいつも外で作業しているから、この地域で一番黒いんだ」と笑っていたという。男性は事件後、「突然の出来事でまだ状況が理解できていないです」と話した。

 大谷さんには経営者としての側面もあった。

 岐阜市の仏師、水野芳春さん(76)は16年ごろから毎年、大谷さんから仏像「円空仏」の制作依頼を受け、計50体ほど納めてきた。大谷さんは支払いに関し、「土地が広く、貸し出して地代が入ってくる」と言い、霊園の事業についても話していたという。

容疑者「ステンドグラス墓石の第一人者」

 最後に会ったのは7月5日ご…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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